スイッチファブリック・制御ボード(SCB)
ダイナミック・サービス・アーキテクチャの心臓部となるのが、スイッチファブリック・制御ボード(SCB)です。このSCBによって、これまではモジュールを収容するだけの筐体だったシャーシが、極めて実効性の高いメッシュ型ネットワークに姿を変えます。シャーシ内の全モジュールが広大な帯域を利用してトラフィックを流せるようになります。
ルートエンジン(RE)
ルートエンジン(RE)は、SCBの機能と高度に統合されており、このアーキテクチャのいわば中枢神経の役割を果たします。シャーシ内の制御プレーンに相当し、システム管理者が利用する総合的な管理・通信機能を担うほか、トラフィックのルーティング処理に用いるルーティングテーブルの計算処理もREの仕事です。
サービス処理カード(SPC)
REがシャーシの中枢神経だとすれば、SPC(サービス処理カード)は脳に当たり、パケット処理という難易度の高い仕事を担当します。シャーシ内では、最低でも1枚のSPCを動作させることになります。
特にこの設計は、複数のSPCが搭載されているときに真価を発揮します。従来型のネットワーク・アーキテクチャの考え方であればシャーシに複数の“脳”ができることになりますが、この設計では違います。SPCを追加した場合、あくまでも1つのシステムが大きくなり、単位時間内に処理できる仕事量が増えるのです。
I/Oカード(IOC)
ダイナミック・サービス・アーキテクチャのシャーシスロットは、カードの種類を問わない点が特長です。ニーズに応じてシャーシ自体の限界までアーキテクチャ構成を自由に設定できます。例えば、軍事施設のように大きな処理能力が必要な組織ではSPCが多め、I/Oカード(IOC)が少なめの構成になります。一方、サービスプロバイダであれば、加入者のトラフィック用にI/Oを多く確保し、生データ処理能力は少なめになります。ビジネス上の要件が変化したときには、IOCとSPCを手軽に追加してアーキテクチャの構成を自由に変更できます。
このようにスロットに制約がないため、IOCを自由に増減できます。空きスロットの数だけシャーシにIOCを搭載可能です(ただし、最低1スロットはSPCが必要)。その名のとおりダイナミックな特性を備えたアーキテクチャのため、新セッションが始まると、リアルタイムに各セッションをSPCに自動的にマッピングして処理します。